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ドイツ イソフォン フルレンジ

イソフォン スピーカー

ドイツ イソフォン フルレンジスピーカー

※ 内容は2008年のものです。

フルレンジスピーカーというのは、なんで聴きたくなってしまうのだろう。

実際のところ、フルレンジへの興味は10CX-50でやや薄れてしまっていました。

でも時間が立つと、また、フルレンジというだけで聴きたくなってしまうんですよね。

当時、ドイツのイソフォンを1カ月ばかり貸してもらって聴いたことがあります。さすがに人気のあるイソフォンはさわやかないい音で聴かせてくれました。

イソフォン

それは口径25cmのシングルコーンで、10cmのコーンツイーターもあります。

独イソフォンのユニットということでネットで調べてみると、楕円形の同軸2wayがとても有名なのですね。

フレームは厚みのある鉄板プレスを溶接で組み合わせたもので、一体型プレス品で済ませられるところをこのクラスのユニットとしてはかなり手の込んだ構造に仕上げています。

美しいシルバーはおそらくアルマイト処理でしょう。フレームの頑丈さがただ者ではない雰囲気を漂わせていますが、コーンも昔の構造のマグネットも何の変哲もない普通のスピーカーのようです。

イソフォン

まずはユニットのままで聴いてみることという助言にしたがって裸のままで聴いてみました。とても聴きやすく刺激的でなく繊細感もあり、低音も控えめながらバランスよく出ています。

イソフォン

イソフォンは25cmのシングルコーンで、10cmのコーンツイータも追加できます。昔のアンサンブルステレオについていたようなスピーカーですが、人気があるための中古市場の価格は10CX-50以上に高価です。
(2008年当時のことです)

イソフォン

10cmのコーンツイータ

イソフォン

表情はフルレンジと同じです。

イソフォン

当時持っていた3LZ箱に取り付けて聴いてみました。

イソフォン

イソフォンの音は、くっきりとして細やかさがあり、音が良く前に出てきます。能率はかなり高そうです。

後面開放ですが低音感も良く感じ取れます。弦の音はとてもきれいです。反面、ジャズは大人しくなってしまいます。

ただ、ヴォーカルでは少しばかりうるささを感じることがありました。ツイータをはずしても同じです。

60年代の製品だと思います。当時のツイータの価格は1個1,260円程度。

これから推測すると25cmフルレンジは3,000円~5,000円だったのでしょう。昔の高級なアンサンブルステレオに付いていたようなユニットで、現代のHiFiとは異なりますが、音質は悪くないと思いました。

一番良く合うのはクラシックで、それも弦とピアノでした。ただ低音があまり出ていないのでピアノの低音は物足りなく感じます。

ヴォーカルはややうるさく感じられます。ジャズもなんだかしっくりときません。

イソフォン

後面開放のままでなく吸音材を詰めて裏板も取り付けてみました。

捨てる予定だったGパンや普段着の服を吸音材代わりに箱の四隅が隠れるように入れてみました。

仙台の喫茶カウントの初代JBLも、ボックスの中に布団を入れていたというからこれで良しとしましょう。

早速聴いてみると、嘘のようにうるささがなくなっています。

Gパンや普段着の吸音材は、不思議と非常に良い効果が出ています。

イソフォンは、もともと音が良く前に出てくるユニットで、加えてうるささが消えたのでとても聴きやすい音になりました。

ジュリー・ロンドンのハスキーな声がきれいに聞こえます。ビル・エヴァンストリオ「サンデイ・アット・ザ・バンガード」も違和感がありません。ここまで変わるとは思いませんでした。

真剣に聴けば色々とアラはあります。コーンツイータは時々紙臭さを感じますし、低音は出るには出ていますが、ベースの弦を指ではじく音、弦の低音そしてそのあとに広がるさらに低い余韻などは判別できません。

でもそれらを差し引いても、この外観からは予想できないほどの音が出てきます。このユニットの魅力は音が鮮明なこと、音がよく前に出てくること、中音域のきれいなことでしょう。

ツイータなしでも十分に聴けます。聴くときは音量を上げすぎないことがポイントです。

メインで聴くよりは、やはりサブだと思います。

物珍しさもありますから。

 

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