ダイヤトーンDS-32Bのエッジ軟化処理
※ 記事の内容は2012年のものです。
DS-32Bの音が思いのほかよかったので、本来の低音を出してみたくなりました。ウーハーのエッジがやや硬く、低音が思いっきり出ていません。
タンノイ・チェビオットのエッジはクロス&ゴムに交換されていて、とても柔軟だったものです。
チェビオットとは思えない低音が出ると思ったのは、このエッジの影響が大きかったのかも知れません。
ヤフオクで検索して、ダイヤトーンのDS-35Bに使えるエッジ軟化剤と清浄剤を見つけました。
DS-35Bは発売時期もほぼ1979年ごろだし、いけるだろうと思って購入しました。
薬剤は30cmウーハーに10回程度塗れる分量で、当時は1,500円でした。
本来なら、ユニットを取り外してエッジ裏を洗浄してから軟化剤を塗るのですが、はずれない場合は表面から塗ってもよいということでした。
エージングをしようかとも思いましたが、エッジが硬化しているときはダンパーを傷めるおそれがあると聞いて中止しました。エッジの軟化処理が一番いいようです。
ヤフオクで購入したエッジ軟化剤。私が購入したものは「DS-A3-A5-A7-9Z-500用エッジ軟化剤+維持継続剤」というタイトルでした。
前処理として、付属していたエッジ洗浄剤をフリースの切れ端に付けて、エッジをきれいにしました。エチルアルコール系の洗浄剤で、すぐに乾きました。
次に、エッジ軟化剤を付属していた筆に少量を浸して塗ってみました。付けすぎなければ、エッジにうまく浸透して垂れることはありません。
塗るのはエッジの頂点から外側です。内側はコーン紙があるので塗らないように注意します。浸透させるような感じで塗ります。2回塗りしました。内側はこんな感じで頂部だけにしました。
塗ったところはドライヤーで乾燥させました。最後にスコーカーのエッジにも塗りました。
コーン紙に付着してしまいました。外から塗るのは簡便法なので、本来はエッジの裏から塗るのが効果的だそうです。
しばらくNHK-FMを聞きながら後片付けをして、塗り終わってから30分ほどたったでしょうか。
突然、コントラバスの低音が聞こえてきたので、何だろうと思っていました。そして、ほんのわずか遅れてDS-32Bのウーハーからだと分かってびっくりしました。
軟化は24時間後がもっとも柔らかいと書かれていたので、明日も音楽を聴いて試してみます。
PCオーディオでは、シンディーローパーの「TRUE COLORS」、サリナジョーンズの「SAILING」なども聴いてみましたが、以前は出なかった切れのよい低音が出てきてびっくりです。
1カ月くらいでまた硬化するので、何度か塗る必要があるようです。3回ぐらいで落ち着くのではないかと思います。使用した量はわずかで、これなら何年か持つでしょう。
注:2022年現在もたっぷりと残っています。
筆を紙の上に置いておいたら、油染みのようなシミができましたから油性と思われます。エッジ軟化剤は今でもオークションにあります。
私が買ったのは、エッジ軟化剤+維持持続剤と書かれたものでした。
【ご注意】ネットでよく見かけるのは「ブレーキフルード」を軟化剤として使う記事ですが、ブレーキフルードの主成分である「グリコールエーテル類」や「ポリグリコール類」などが有害危険成分とされているので、これらは使わない方がいいと思います。