以前から入手したと思っていたコーラルFLAT-8を入手しました。
型番はFLAT8-Ⅱです。
20cmのダブルコーンスピーカーです。
コーラルは1946年から1992年まで存在した日本の音響メーカーです。1970年前後のオーディオ小僧たちにとっては、懐かしいの一言です。
FLAT-8は1969年頃の製品ですが、この改良型?のFLAT8-Ⅱは1970年代に入ってからの製品と思われます。なので50年ほど前のレトロな製品です。
50年経過したものとしてはきれいな外観です。多少のシミはいたしかたありません。高音部のコーンの変形もわずかです。
フレームは鉄板プレスです。サビもなくきれいな外観です。保存状態が良かったようですね。
とりあえず、いつものようにユニット単体で聴いてみました。
とても爽やかな感じの音がサッと出てきました。好感の持てる音です。これは期待できます。
2、3日はユニット単体で音出ししてエージングしました。
一般的にはこのユニットの取り付けは、直径216mmの穴を開けてバッフルの内側から取り付けるときれいに仕上がります。プロミネントフレームと言うようです。
私は手持ちの直径185mmの穴の開いた仮設バッフル板に外側から取り付けました。意外と大きな外観をしています。
ダイヤトーンDS-32Bの箱を利用して取り付けました。DS-32B箱は前期モデルで四角いバスレフポートのタイプです。内容積は約53リットルです。
FLAT-8の推奨箱は次の寸法です。内容積は約39リットルです。
早速視聴することに。
お気に入りのヘイリー・ロレンなどをかけてみました。ソースはAmazon Music HDです。
とても爽やかな音です。
コーラルのCX-5という25cm3ウェイスピーカーを若い頃に長く使っていたのですが、正直言って中高音は好みではありませんでした。
でもFLAT8-Ⅱの中高音はとてもきれいで好みの音です。
ヴォーカルがきれいですし、サ行が強調されることもなく、自然に聴こえます。
10代の頃はFLATシリーズはもう知っていまして、気になるユニットではありましたが、買うことはありませんでした。
あれから50年の時を超えて入手し、初めてFLATの音を聴くことができました。
パイオニアPAXシリーズもそうでしたが、数十年前に気になっていたユニットを入手でき、それが思っていてよりずっと素晴らしい音を奏でてくれるのは大変な喜びです。
このFLAT8-Ⅱも、とても気に入りました。
さて、気になる低音は、最初はあまり出ていませんでしたが、30分ほど聴いているうちに少しずつ出てくるのが分かりました。
これは期待できます。
まだ十分なエージングは済んでいませんが、どうしてもブライアン・ブロンバーグのWOODをかけてみたくなりました。
はやる気持ちを抑えてそっとPLAYボタンを押すと
切れのいい低音が飛び出してきました。
低音からさらに低い重低音も大丈夫です。
切れが良くクリアな感じがします。
まだ重厚感はありませんが、そのうち出てくるでしょう。
WOODではベースがきれいに出ますが、WOOD以外ではまだまだ弱い感じがします。
でも低音も十分に出ることがわかって一安心です。