後年になって再び真空管アンプに接したのがエレキット TU-880キットでした。
6BQ5シングルアンプは、1969年ごろのラジオ技術や初歩のラジオ誌などにはよくでていました。
入門機種と言ってもいいくらいのポピュラーな球でしたね。
なんで2006年当時にTU-880キットを選んだのかは、今となってはもう覚えていないんです。
多分、当時使っていたヤマハのAVアンプの音に飽きてきて、価格が手頃で真空管の良さが味わえると思って購入したのだと思います。
キットだけど、若い頃は細かな工作もよくしたので大丈夫だろうと思っていました。
それが、作り始めて手元が見えないことに閉口しました。
真空管工作は実は初めて。
真空管ソケットなどの大きなものはまだしも、イコライザー基盤の工作なんて本当に大変でした。
TU-880とは、5極管6BQ5を用いたシングルアンプで、レコードプレーヤーのイコライザーアンプも内蔵されています。
パワーアンプなのですが、CDプレーヤーをダイレクトにつなぐことができるのです。
1.部品を分類して100円ショップのかごに入れました。
2.小さな部品から取り付けます。
3.電解コンデンサーは、極性を絶対に間違えないように何度も基盤を見て取り付けます。
極性を間違えると破裂しますからご注意!!
4.真空管ソケットは裏側に取り付けます。
手前の2個が6BQ5用。奥の1個が双3極管の12AX7用です。
5.小さな基盤も部品を取り付けました。
6.これがレコード用のイコライザー基盤です。部品が小さいので老いた目には大変な苦痛です。
7.シャーシ内部に出力トランスを取り付けました。
8.電源トランスはシャーシ上部に取り付けます。ヒーター用の6.3VとB電源用の250Vの2系統しか出ていません。
電源トランスは重いです。コアもむき出しですので、後でカバーが付きます。リード線がシャシーの穴を貫通するところにはゴムブッシュが欲しいです。リード線は指定の長さより心持ち長めにカットした方がよいです。
9.各基盤を収めて突起状の端子をコードで繋いでいきます。これが一番面倒な作業でした。
10.イコライザー基盤が見えます。
11.横方向から見たところ。もうすぐ完成です。
12.スイッチを入れる前にもう一度配線を確認し、間違いがなければ、そーっとスイッチを入れます。
一番緊張する瞬間ですね。焦げ臭かったり煙が出たらすぐにスイッチを切れるようにします。
約30秒後、スピーカーからきれいな音楽が流れて来たときは感激しました。
6BQ5の音はもう覚えていないんですが、CDダイレクトのためか音量がやや小さかったのを覚えています。
回路図です。
このアンプは、すぐにサンバレーの300Bシングルアンプ(SV-501SE)を購入することになり、購入資金に当てるため手放しました。手元には2カ月もなかったと思います。