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ビル・エヴァンス At The Montreux Jazz Festival(アット・ザ・モントルー・ジャズ・フェスティバル)

モントルー・ジャズ・フェスティバルのビル・エヴァンス ビル・エヴァンス

ビル・エヴァンス At The Montreux Jazz Festival(アット・ザ・モントルー・ジャズ・フェスティバル)

これは1968年6月15日にスイスのモントルー・ジャズフェスティバルでライブ録音されたものです。

ピアノ:ビル・エヴァンス

ベース:エディー・ゴメス

ドラムス:ジャック・ディジョネット

1966年にエヴァンスは、当時21歳のエディ・ゴメス(Eddie Gomez)を新しいベーシストとしてメンバーに迎えました。

エディー・ゴメスは、若いが優れたテクニックを持ち、飛び込むかのように音の隙に入ってくる積極性を持っていて、ラファロの優れた後継者となりました。

以降、ゴメスは1978年に脱退するまでレギュラーベーシストとして活躍し、そのスタイルを発展させつづけました。

モントルー・ジャズ・フェスティバル

モントルー・ジャズ・フェスティバルは、1967年にクロード・ノブスが創設した音楽イベェントで、スイス、レマン湖畔の町モントルーで毎年7月、約2週間に渡り開催されます。

ビル・エヴァンス・トリオが1968年6月15日に出場したことで、このフェスティバルが世界的なものに成長するきっかけになり、そのときのライブ録音したものがこの盤です。

従来のビル・エヴァンス・トリオより、クールで押しの強いアグレッシヴな演奏となっています。

ビル・エヴァンス・トリオ At The Montreux Jazz Festival(アット・ザ・モントルー・ジャズ・フェスティバル)

LPレコードでは

A面
1.One For Helen(4:01)
2.A Sleepin’ Bee(5:43)
3.Mother Of Earl(4:49)
4.Nardis(7:51)

B面
1.I Lovers You Porgy(5:38)
2.The Touch Of Your Lips(4:26)
3.Embraceable You(6:15)
4.Someday My Prince Will Come(5:23)
5.Walkin’ Up(3:19)

モントルー・ジャズ・フェスティバルのビル・エヴァンス

裏面

モントルー・ジャズ・フェスティバルのビル・エヴァンス

CDでは

1.One For Helen(5:22)
2.A Sleeping Bee(6:06)
3.Mother Of Earl(5:15)
4.Nardis(8:24)
5.I Lovers You Porgy(6:01)
6.The Touch Of Your Lips(4:45)
7.Embraceable You(6:46)
8.Someday My Prince Will Come(6:09)
9.Walkin’ Up(3:46)
10.Quiet Now(6:26)

最初にメンバー紹介から始まります。

1.One For Helen
軽快なピアノのリズムで始まります。明らかにラファロの演奏とは違うベース。エヴァンスの奔放なピアノによく食いついている感じ。

2.A Sleeping Bee
一転してゆったりと始まるピアノ。ベースが聞こえないのは低い音で奏でているせいなのかも。全体にドラムスはリズムを刻んでいるだけ。中盤からベースの即興が出てくるが、やや物足りない。

3.Mother Of Earl
ゆったりした曲。ピアノの音色がきれい。中盤からベースの即興が遠慮がちに少し入る。

4.Nardis
エヴァンスらしい軽快な曲。最初にベースの即興が入る。中高音の音色はラファロに似ているが、軽快感リズム感はいま一歩。エヴァンスのピアノに追いついていない。中盤からドラムスの長い即興が入るが、これもエヴァンスのリズム感とは違う。コルトレーンタイプの入り込む演奏。対位法(独立性を保ちつつ、互いによく調和して重ね合わせる技法)とはかけ離れている感じ。

5.I Lovers You Porgy
ラブソングらしい甘く切ない演奏。エヴァンスが主体で、中盤からはピアノの即興になる。優しさが最高潮になったところで終わる。

6.The Touch Of Your Lips
軽快なラブソング。こちらもエヴァンスのピアノが主体。

7.Embraceable You
エディー・ゴメスのベースから始まり終盤まで続く。ベースの即興は調和が取れている感じでリズム感もありラファロの演奏にも似ている。

8.Someday My Prince Will Come
うきうき感がよく出ている名曲。ポートレイト・イン・ジャズに収録されている曲と比べると、かなりアレンジされている。エヴァンスの奔放な即興。中盤からはベースの即興が入るが表現しきれていない感じがする。終盤で元の旋律に戻る。

9.Walkin’ Up
歩くよりも速い軽快な曲。中盤からはドラムスの即興が少し入る。

10.Quiet Now(6:26)
静かな曲。ピアノ演奏が主体。

どうしても以前のトリオと比較してしまうのは仕方がないですよね。エディー・ゴメスがトリオに加わったのは1966年からです。

ゴメスはラファロを尊敬していたそうで、演奏もラファロに近いリズム感があり、以降1978年までの長い間ビル・エヴァンス・トリオに在籍しています。

別テイクがないのは、音楽祭で1回しか演奏しなかったせいでしょうか。

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